停滞していた仕事が、いきなり一足飛びに進展する瞬間ってありますね。
排水管に詰まったゴミが何かの拍子にボコッと外れて、よどんでいた水が一気に流れるように、物事があれよあれよとスムーズに進み始める時期。今週はなんだかそんな一週間でした。
とはいえ調子に乗らないように心のサイドプレーキは常に引いておきたいお年頃です。
仕事の案件がうまくいくかいかないかは、努力や根性ではどうしようもない範囲も大きくて、巡り合わせというか、ご縁というか、多分に「運」の要素が大きい現象だと思っています。相手があっての仕事なので、こちらの都合だけで進むことはありません。
「努力と根性」で不可能を可能にしていく気力満点、バイタリティーの塊みたいな人をみるとスゴいなと思いますが、それを目指そうとはみじんも思わない低燃費な私です。「努力と才能と運の範囲」でやるだけやったら、「果報は寝て待て」が変わらない基本姿勢です▽
そして「横車を押さない」(車を横に押して動かそうとするように、理屈に合わないことを無理に押し通そうとしない)は私の座右の銘の一つです▽
とかくスピード感が求められがちだけど、結局は人と人のつながりなので、一方的にがんばっても空振りになることも多いです。「機が熟すのを待つ」という気長な姿勢も、長い人生で疲弊しないためには大事だと考えます。
うまくいくときって、がんばらなくてもなぜか色々なことがスムーズに進むことが多いです。横車を押して無理に前に進もうとするより、物事を停帯させている障壁が取り除かれるのを待つ方が得策という事案も多い。
自分の力の及ばない範囲に障壁があるのなら、無理やり進んで疲弊するよりも「動かずに、機が熟すのを待つ」のも一つの方法でしょう。
鳴くまで待とうホトトギス。っていうか、鳴きたくないなら鳴かなくてもいいよホトトギス。くらいの気楽さで、私は誰かになにかを期待して疲弊したくない。
ビバーク(緊急露営)という登山用語があります。
道に迷って日没になった等の不慮の事態に際して、むやみに動き回らず山中で緊急的に夜を明かすことを意味します。
夜の山を動き回れば、滑落や野生動物との遭遇などの危険が高まります。なんだかうまくいかないなあと思ったら、じたばたしないで朝まで動かない決断も大事です。
外的要因にはあんまり期待しないで、努力と才能の範囲で適度にがんばったら、うまくいってもいかなくても「運のせい」にしていた方が気楽でしょう。
あんまり能天気でもどうしようもないですが、かといって自分の力の及ばない範囲のことに思い詰めすぎても良いことないから、ある程度の気楽さは楽しく大人として過ごすための必須スキルだとは思います。
そして冒頭の繰り返しになりますが、うまくいっても調子に乗らないよう心のサイドプレーキを引く、という姿勢を忘れずにいたいところです。
明日も愉快な人生を~