秋うらら。今日も仕事関係の参考資料を探しに図書館へ。
使えそうな書籍を数冊選び、貸し出しカウンターに行ったら、隣の返却窓口で耳の遠いお爺さん(推定80歳前半)と担当職員の方が何やらお取り込み中のよう。トラブル発生か?!野次馬根性万歳の、性格にちょっと難ありアラフォーの私はしっかりと聞き耳を立てましたですよ。
どうやらお爺さんが返却のため窓口に持ってきた本(7、8冊ほどカウンターに積まれていました)の表紙が、何かの液体で汚れていた様子。
「こちらも…そうですね、汚れがありますね…」と職員が1冊ずつ確認していました。
お爺さんは耳が遠く、職員から「これはお客様が借りられた時から付着していた汚れですか?」と聞かれてもキョトンとした様子で返答も要領を得ません。職員も困り果てています。
論理的に考えれば、お爺さんが同時に借りていた書籍の表紙に同じ汚れが付いているのですから、貸し出し中もしくは家から図書館に運搬する途中で何らかの汚損があったと考えるのが普通でしょう。ですが、職員の方も無闇に利用者の責任を問うことはできないでしょうし、恐らくはそのまま返却を受け付けて後でできる限り汚れを拭き取るなり処置をして書架に戻すのでしょう。
公共施設の職員さん、大変だな…と思いつつ、私は自分の貸し出し手続きが終わったのでカウンターを後にしました。お爺さんと職員のやり取りは続いていました。
今後、さらに高齢化が進めば、こうした公共施設の窓口でのコミュニケーションのコストはより増えていくでしょう。予期せぬトラブル対応も、職員の大きな負担となることが予想されます。図書館や福祉センターといった公共施設は、非正規雇用の職員も多いはず。
賃金が抑えられた中で、こうした高齢の市民へも丁寧な対応を求められるのだとしたら、なかなか困難な仕事だなと感じます。
そうえいば4月に、「30代までの若手自治体職員の退職が10年で2倍」とのニュースを受けて考えたことを記事にしていました▽
この時も「困難な地域住民によるカスタマーハラスメントも離職増の大きな原因になっているっぽいので、AIを活用してバーチャル職員に対応してもらう等の心的ストレス軽減策もどんどん取り入れよう」と提言していますが、本当に早急にデジタル技術を活用して職員の負担を減らしてあげてほしいと切に願います。
今回の図書館の例ならば、貸し出し時に本を(よくわからないけど)専用スキャンに通して汚濁なしと登録、返却時にも専用スキャンに通して汚濁がなければ無事に返却で終了。もし仮に貸し出し時にはなかった大幅な汚れや破損があった場合には弁償等を求める、といった対応はどうでしょうか。
人間同士では角が立つので、心を持たない機械さまから一律に判断してもらった方が、禍根を残さず綺麗にトラブルを解決できるということもあると思います。
無駄なトラブルはできるだけ回避して心穏やかに寝転がっていたい秋の日々です。
明日も愉快な人生を〜