収納しないブログ

持ち物を減らして収納術不要の暮らしを目指す、ミニマル志向の30代。

成城石井のアイスコーヒー。「100円の価格差」についての考察。

ひとり自宅で過ごすお盆休み。昼ビール飲むしかないでしょ。近所の酒屋さんに買い出しに行ったら、成城石井コーナーができてて紙パック入りコーヒーが売っていた。

2種類。価格が違う。どちらも1リットル入り。

普通のやつ(299円)と、オーガニック表示のもの(399円)。

その差、100円。この価格差にどのような有意性があるのか気になったので、両方買って飲み比べてみることにしたよ。1人で過ごすお盆って、こういう気まぐれな試みができるから楽しいね。ルルン。

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左(黒パッケージ)が普通のアイスコーヒー(299円)、

右(黄土色パッケージ)がオーガニックアイスコーヒー(399円)。

オーガニックの方には有機JASマーク」が印字されている。

 

有機JASマーク→農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料及び畜産物に付けられているマーク。有機食品のJASに適合した生産がおこなわれていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを張ることができる。この「有機JASマーク」がない農産物などに「有機」、「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されている。

農林水産省ホームページより)

 

ふむふむ。

100円の価格差の理由は、この「有機JASマーク」の有無にあるっぽいですね。環境に優しい暮らしをしているとか、健康によい食生活をしている、といった満足感を消費者に与えてくれそうです。

 

さて、肝心の味のほうは?

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手前が普通のアイコ(299円)、奥が有機アイコ(399円)。

素人目には、色に違いはなし。素人鼻には、香りにも違いはなし。

素人舌で味わってみたところ、味にも特に違いなし。

心無しか有機アイコのほうが苦味が強いような? 土の香りが濃いような? 豆の違いか? 何なのか?つまり、あんまり差はないってことです。※あくまで珈琲素人の感想です。

 

私のなかでこの2種のコーヒーに違いを見出すとすれば、やはりパッケージの「有機JASマーク」の有無に尽きるとおもいます。つまり、「環境や健康に配慮した暮らしをを選ぶこと」への価値。味や風味に大きな違いはなくとも、その商品が生まれた背景に「価値」を見出すこと。

ここに「100円分の価値」を感じられるかどうかが、有機アイコを買うか普通アイコを買うかの分かれ目になるのでしょう。

 

私自身が、どちらかをリピート買いする時にどちらを選ぶか、と問われれば

100円安い「普通アイコ」を選ぶと思います。

アイスコーヒーの場合は、です。

 

この「商品が生まれた背景に価値を見出すか、どうか」については、アイスコーヒーに限らずさまざまな場面で消費者は選択を重ねています。

例えば、洋服なら「オーガニックコットン」を使っているかどうかや、海外の生産者への搾取なしに作られた「フェアトレード」のものであるかどうか。「メイドインジャパン」の表示を選ぶ人は、国内の生産者や生産技術を守りたいという気持ちを持っている人だと思う。割高でも、そういう目に見えない「価値」に重きを置く買い物の仕方って、満足感につながる。

 

私自身は、アイスコーヒーの有機JASマークには100円の価値を見出さないわけですが、地域の直売所などで「果物農家がつくった手作りジャム」を買うことが多くあります。スーパーで買うよりも明らかに割高。でも、この買い物には「地域の農業を買って支える」という価値がある。そのために気持ちよく、お金を払います。

 

よく言われることですが、買い物は投票行為に似ています。「価値」を感じる商品に対しての「支持」や「応援」を示す手段が、お金という対価を払うこと。

 

299円のコーヒーを買う時にも、1280円のステーキ肉を買う時にも、9800円の毛布を買う時にも、私たちは一つ一つ、「選択」をしている。

その積み重ねが暮らしであり、人生だから、ちゃんと考えて、納得して選んでいくことが大事。

美味しいものや、きれいなものや、手触りが良いものや、自分を賢くしてくれるものや、他者や環境に良いことをしているという満足感を与えてくれるものや、その他いろいろの、価値のある物事にお金をつかおう。