NHK大好き収納しない系お片付けブロガーの優多(ゆた)です。
「ドキュメント72時間」のアンコール放送をやっていて、見入ってしまったよ。
テーマは2018年7月の放送回「命を運ぶ 大病院の引越し」。
コロナ禍の前なので、医療関係者も入院患者も「ノーマスク」で過ごしている絵面がなんだか新鮮な感じ。
以下、NHKのホームページより引用。
昭和の東京オリンピックの年に建てられた、歴史ある総合病院の引越しに密着。新しい病院まで、わずか250メートル。医療行為がストップしないよう、たった1日で全ての入院患者を移送しなければならない。さらにベッドや医療機器など2tトラック250台分の荷物も分刻みのスケジュールで運び出す。半年以上前から打ち合わせを重ねてきた医師や看護師たち。一体何が起きるのか、大プロジェクトを追う。
舞台は東京都目黒区にある「東邦大学医療センター大橋病院」。旧病院は昭和の東京五輪の年(1964年)に建てられたとのことなので、2018年当時で築50年以上が経過していました。
新病院へ持っていく荷物は、なんと2トントラック250台分!
一般的な家族4人での引越しの目安が大体4トントラック1台程度なので、約120軒が一斉に引越しをするようなもの。5階建ての総合病院で、1400人以上のスタッフが働く大病院の引越し。大量のモノと人が動きます。入院患者さんの命にも関わる大プロジェクトなので、プロの引越し業者が半年前から綿密にスケジュールを設計していました。
看護師らは業務の合間に「何を捨て、何を持っていくか」を選んでいます。
診察室が並ぶ廊下に置かれた、非常用の物品を収めた古い収納庫を整理している途中で、年季の入ったロウソクの箱が「発掘」されました。看護師たちも「ロウソク!?今どきないですよね…(院内には非常用電源が配備されている)」「びっくりするものが出てくる…」「あったら役に立つかも…持っていく?」と苦笑い。
病理部の収納庫も、モノが詰まった段ボール箱で溢れています。
松岡茉優さん(ナレーション)の「わぁ。全然整理できてない」という声が入っていてちょっと笑ってしまいました。
外来診療の最終日に来院した60代後半の患者さんは「汚ねえ病院だなぁってみんな思うんだけど、俺ぐらいの歳だと丁度いい。あんまりきれいじゃない方が」とインタビューに答えていました。
古い病院には、さまざまな人の思いや記憶が刻まれています。
引越し前夜、休憩室の冷蔵庫やホワイトボードには、医師や看護師たちが書いたと思われる「大橋病院 今までありがとう」の張り紙が。
入院患者のご飯を作る「栄養部」の厨房には、何十年も使い込まれて真っ黒になったフライパンや鍋。新病院への移転後は全自動調理器に変わるということで、持っていけないそう。
調理師の男性が「さよならだね」と話していました。
「ただの建物」は、そこに集まる人とモノが営みを繰り返すことで、思い出と愛着が詰まった「愛しい場所」に育つんだなあ。
今回に限らず、「ドキュメント72時間」を見て感じることです。
「新しい建物」も、そこに関わる人たちが何気ない、普通の日々を繰り返すことで、「愛しい場所」になっていくのでしょう。
場所もモノも、人間が愛着を持って使っていくうちに、「大切な場所」に育っていくのだと思います。
偶然にも良いアンコール放送が見られて良かったな…。やっぱテレビは素敵だな。
ミニマル派・優多(ゆた)のNHK愛は過去記事に詳しく▽
今いる場所と、縁あって出合ったモノと他者を大切にしたい。
今日も愉快な人生を〜。