収納しないブログ

持ち物を減らして収納術不要の暮らしを目指しています

「罪悪感なく手放す」ためのコストについて。

タダより高いモノはない、って至極の名言ですね。収納しない系お片付けブロガーの優多(ゆた)です。

先日の出来事です。夕飯の買い物に行くため車を運転していると、スマホに「080」から始まる見知らぬ番号から着信が。近くのコンビニに車を停めて電話に出ると、電話の相手は某冠婚葬祭企業の男性営業でした。声の印象は50代くらい。「一口だけでも互助会に入りませんか?」と早口で勧めてきました。

 

互助会とは、結婚式や葬式などのライフイベントに備えて毎月一定額を積み立てるシステムのこと。いざ冠婚葬祭の儀式を行う際は、掛け金を費用に充当することで支払いの負担を減らせるというメリットがあります。

 

互助会には興味がないし、買い物に向かう途中だったので、適当に電話を終わらせようとしたところ「案内をご自宅にお届けしたい」と男性営業。資料を郵送されるくらいなら構わないので、「どうぞ」と答えて通話を切りました。

 

電話を切った後で、ふと「なぜ私の携帯番号を知っている?」「自宅住所も知っている?」と疑問が…。そして思い出した、7月に利用した「人形供養」。この企業が展開するセレモニーホールで行われており、会場で個人情報を含むアンケートを記入していました。

多分、小さい字で「個人情報は適切に管理の上、弊社が提供する各種サービスの営業等に使用させていただく場合があります」みたいな注意書きがあったのでしょう。

 

そして互助会の案内は郵送ではなく、翌日に「ポストに直接投函」されていました…。

 

いや…良いのですよ。自社サービスの売り込みは営業さんのお仕事ですもの。

ただ…自分自身の認識が甘かったなあ、と反省した次第です。

 

今回の人形供養については、過去記事に「気持ちよく手放すためのサービス」として好意的に紹介していました▽

yuringo738.hatenablog.com

料金は1体300円。読経をして処分する手間を考えると、このセレモニーホールの利益はほぼゼロ、というかむしろマイナスかもしれません。

にも関わらず、なぜ破格の値段で「捨て難いモノを罪悪感なく手放すためのサービス」を提供しているのか。それは慈善奉仕ではなく、「イベントをきっかけに顧客情報を集める」という営業活動の一環。

結婚式も葬式も簡素化の流れなので、業者としては「きちんと儀式を行うことに積極的な層」にアプローチしたいところなのでしょう。そして、人形を可燃ゴミとして処分するのではなく、数百円でも料金を負担して人形供養に持ち込む層は、「儀式に積極的な層」と被るのでしょう。

顧客となる可能性がある層に営業すること、それは企業として当たり前のことです。営業電話に関して腹を立てることもありません(互助会には入りませんが…)。

ただ、1体300円という低価格での人形供養を「気持ち良く手放すためのサービス」と受け止めていた自分自身の甘さが、少し恥ずかしい。

甘いモノは大好き、だけど精神は辛めでいたいの。

 

人形や写真など「想い出が詰まったモノ」を手放すには、それ相応のコストがかかります。

数年前に利用した、郵送での「お焚き上げ供養サービス」(みんなのお焚き上げ)は、段ボールひとつ分のヌイグルミの供養が約6千円でした(サイズによって異なります)▽

www.otakiage.com

上記サイトを利用した際の過去記事はこちら▽

yuringo738.hatenablog.com

供養&処分をサービスとて提供し、利益を得るためにはこれくらいの価格設定(段ボール1箱6千円〜)が当然でしょう。

人形供養1体300円」という安価な価格は魅力ですが、私はもう少し費用負担をしてでも、適正な料金を支払って「あくまで供養&処分のサービス」を受けたい…(休日に、不要な互助会の営業電話をもらいたくない…)かもしれない。

休日に営業の電話をスマホで受け、さらに断るという作業は地味にストレスになります。

この「精神的な負荷」は、料金外のコストとなります。

まさに、タダより安いモノはないの境地…。

 

セレモニーホールでの人形供養は、今後も適宜利用しようと思っていましたが、これきりになるかもしれません。うーん。。。モヤモヤ。

 

明日も愉快な人生を〜。