収納しないブログ

持ち物を減らして収納術不要の暮らしを目指しています

「他者の善意」が捨てられない

世の中の人が捨てられない、もしくは捨てるのに躊躇するモノの一つに

「他者からの貰い物」があるのではないでしょうか。

各種記念日のプレゼントやらお祝いやら、はたまたちょっとしたお土産とかね。

 

「あげる~」

そう言われたら、

善意でくださる物なのでね、きっぱり「イランワイ」などと断ることはできないのであります。

 

ゆたたんは学生時代、小さなコールセンターでバイトしたことがあります。

ある日、そこに勤めていた50歳くらいのベテラン社員さん(女性)から

ちょっとした「困りモノ」を受け取ってしまいました。

ゆたたんが昼ご飯の後、共有の洗面台で歯磨きをしていると、ベテラン社員さんがカバンを持って近づいてきました。

その方とは、顔を合わせれば挨拶を交わして、たまに天気や仕事の雑談をする程度の間柄。特に親しいというわけではありませんでした。

ベテラン社員さん、かばんから何やら布のかたまりを取り出して、

ゆたたんに「あげる!」と差し出しました。

和風の布でできた、手のひらサイズの巾着袋でした。

「???」

ぽかーんとしている私に、ベテラン社員さんがおっしゃることには、

裁縫が趣味である彼女の母親が、端切れを使ってこうした布小物を大量に作っているのだそう。

家にいくつも置いておいてもどうしようもないから、会社で配っているとのこと。

「あ、はあ~」と受け取ったはいいものの・・・

手のひらサイズの巾着袋て…

何を入れればい~の!?

そして、まったく私のシュミじゃな~い! 和柄の布~~!!

ベテラン社員さんは「貰ってもらえたら助かるし、母も喜ぶから~」と笑顔で去っていきましたが、あのね~・・・

 

はっきり言って、全然うれしくない!

てか、困る!!

親しくない人の母親が手作りした、全くシュミじゃない柄の小物なんて・・・

 

でも、でも、こういう「(当人にとっては)100パーセント善意による贈り物」って、断りにくいのです。

和を以て尊しと為す文化で育ってきたGIRLですもの!!

 

ベテラン社員さんの母なんて会ったこともないけど、

故郷を離れて東京で一人暮らしを始めたばかりの私(18歳)、

どうしたって田舎のばーちゃんを思い出しちゃうじゃんよ!

背中丸めたばーちゃんが、コタツでちくちく針仕事している様を思い浮かべちゃうじゃんよ!!

ぜんぜんシュミじゃないのに、絶対使わないのに、捨てられないじゃんよ!!!

ばーちゃん、会いたいよ~~~!

 

こんな思いを経験したからこそ、

35歳になった今、声を出して言いたい。

そして自分の肝に銘じたい。

「贈り物には要注意!」

何の気なしにあげたプレゼントが、相手に負担を与えているかもしれないことを。

 

くだんの巾着袋は、就職を機に引っ越した後も、ミニマルライフに開眼するまで数年間、私の部屋にありました。

一度も使わなかったですけれども…。

 

とはいえ贈答はコミュニケーションの手段でもあるから、

良識あるオトナならスマートに乗り切りたいものです。

私なりにたどり着いたルールはこちら

貰った物を手放す場合の心得

 受け取るときに最大限の感謝を伝えた上で、

気にせず手放す

「あげる!」「ありがとう!」とオトナの会話で贈答の儀式を終えたなら、コミュニケーションとしての物の授受は完了しています。

もらった側が、一方的にモノに縛られる義務はありません。

自分の生活には必要のないものだ、と思ったら、さっぱりきっぱり割り切って手放していいのです。

後から「あの品物、使ってる?」なんて聞いてくる人はあんまりいないと思うし、

そもそもそんなことを聞いてくるのは無粋な感じです。アハハと笑ってごまかしときましょう。

 

自分が贈り物をする場合

受け取る相手が困らないよう、めちゃめちゃ気を使いましょう

ゆたたんは気が小さいので、人様に進呈するプレゼントなんぞ選ばねばならん際にはめちゃめちゃ緊張して吐きそうになります。

できれば現金か、それに準じる商品券の類を贈りたいです。

「これ欲しい」といわれたものをそのまま百貨店で買って粗相のないように贈りたいです。独自のセンスとか問われたくないです。

そうもいかない場合には、できるだけ形の残らない食べ物や消耗品を贈ることにしています。

 

贈り物って「善意」だから…捨てにくいんですよね。

 

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 片付けブログっぽく写真を張り付けて終わります

ではでは。