収納しないブログ

持ち物を減らして収納術不要の暮らしを目指しています

「捨てられない世代」の気持ち、ちょっと分かる。

「物価高」を、ひしひしと肌で感じる師走の日。

昼食用のパンを買っていた駅ナカのベーカリーも…火曜日はランチ大盛り無料で嬉しかった職場の近くのパスタ屋も…サウナがお気に入りだった日帰り温泉も…定時で上がれた日に英語の勉強をしていたコーヒーショップも…。軒並み、値上げ。

原材料価格やエネルギー価格の高騰、円安の影響は今後も続き、1月以降も日用品・食料品の値上げは続きそうです。あの「ユニクロ」も、来年の春夏物の一部商品を値上げするとのニュースが先ほど出ていました。う〜ん。えげつない値上げの波。

「不要なモノは、どんどん手放していこ☆」をモットーとしてきたけれど、この終わりの見えない値上げトレンドのなか、最近は「不要なモノ」を手放すことに躊躇するようになってきました…。

例えば、古いシーツ。

秋口にムートンシーツを購入した際に、布団屋さんが新しいシーツをおまけで付けてくれました。これまで使っていたシーツは3年使って、ちょっと傷みが出てきていたので、新しいシーツと交換することに。

肌触り最高のマシュマロシーツ…布団屋さん太っ腹やで。

ただ、これまでだったら、古いシーツは躊躇いなく手放していたのだけれど…

なんとなく、捨てられずに、洗濯して押し入れの引き出しにしまってあります。

それは、やはり「物価高」の影響で「モノが買えなくなったらどうしよう…」という漠然とした不安が生まれているから。

実際は、シーツは1人に1枚あれば十分なのだけれど…。

「モノ不足」への不安から、手放すことに躊躇する気持ちが生まれている。

はからずも、「モノのない時代を経験している」からこそ「モノを捨てられない」祖父母世代、そして親世代の気持ちが、少し分かったような気がします。

 

私がせっせとモノを捨てたり片付けたりする「原点」は、モノを捨てられない家族に囲まれて育った故の反動があります。過去記事参照▽

yuringo738.hatenablog.com

yuringo738.hatenablog.com

だけど、この物価高のなかで、「使わないモノを、捨てられない」という精神状態を体感しています。

それって、結構、もやもやする。

「物質的には十分、満たされている」状態のはずなのに、未来が不安で捨てられない。

どこか冷めた目で見つめてしまっていた「捨てられない世代」に、今は少し、共感できています。「安売り」で買いだめしてしまう背景も、災害時に「買い占め」に走ってしまう背景にも、こうした「不安」があるのだろうな。

 

個人の家の片付けも、買い物も、全て社会の動きとつながっている。

日用品や食料品の値上げは、今後も続くことが確実。そうした現実の中で、何を選ぶか、何を手放すか。どんな暮らしがしたいのか。

未来は誰にも分からないけれど、冷静に、「軸」を持って生きていきたい。

 

とりあえずは押し入れにしまった「古いシーツ」を、思い切って手放そうと思う。

 

そんな、火曜日の夜。