洋服を買うことに関して、もうこれ以上、「疑心暗鬼」になりたくないんだよな…
はあ…って、ため息をつきたくなる出来事が、先週末ありました。
急激に気温が上がり、一気に夏到来!な雰囲気になった6月末。
職場で半袖カットソーの上に羽織るための、薄手のカーディガンを新調しようと、
地元のお伊勢丹へ。
大手アパレルメーカーの某ブランドで、探していたのと似た感じのグレーのロングカーディガンを見つけました。
鏡の前で羽織らせてもらったところ、さらっと肌ざわりも良く丈感もちょうどいい。
お値段は1万円ほど。質も悪くないし、買おうかな? と思って、ふと気づく。
「6月下旬の、正規価格での夏物買いは、要注意」…と、いうことに!
だって、近々に「セール」が始まってしまうかもしれない。
私が1万円で購入したカーディガンが、来週には20%引きの8千円で棚に並んでいるかもしれない。
タッチの差で「2千円の価格差」が生まれるって、どうよ。
心配だったので、店員さんに確認しましたよ。
「このカーディガンって、間もなくセールで安くなる…なんてことありませんよね?」って。
そしたら、案の定「わからないです…来週に値引きされるかもしれないし、されないかもしれないし…」との返事。
ああ、やはり近いうちに、始まるのでしょう。
あの忌まわしきセールのシーズンが…。
私が常々感じている、洋服の「セール」についての違和感は過去記事に詳しく記載しておりますので、関心のある方はでひ読んでいただけると幸いです↓
で、カーディガン。
試着したけれど、「ちょっと考えてみまーす」と店員さんに伝えて、店を出ました。
イヤな予感がしたので、スマホをチェック。
大手アパレルのブランドなので、通販サイトがあります。
開いてみると…。さっき試着したカーディガン(1万円)が、タイムセールとやらで20%オフで売られているではありませんか…
なんなの、この理不尽なダブルプライス…。
試着して、ネットで買う、っていう流れの推奨?
こんなんじゃ、百貨店の店員さんもやりきれないわな…。
そして、消費者である私は、ますます「洋服を買うこと」に対して不信感を高めている。というか、「セール」というシステムに対して。
心穏やかに洋服と向き合っていたいから、
ここのところ私は「セールをしないアパレル」に傾倒中。
シーズン初めに大量の服を店に並べて、
シーズン途中で大幅に値引きして、
それでも売れ残ったら…廃棄するの?
そろそろ、この洋服に対しても消費者に対しても失礼な、不毛なサイクルは見直すべきでは?
「セール」を心からお得と感じて、「上手に」ショッピングやオシャレを楽しんでいる人も、一定数いらっしゃるのでしょう。
でも、そんな風だと、どんどん洋服や買い物という行為自体に対して、疑心暗鬼になってしまって辛い。
「1万円で売られている君、来週には、どうせ8千円に値下がりしちゃうんでしょ?」なんて、素敵な洋服に対して疑いのまなざしを向けるのは悲しい。
だったら、もともと9千円の洋服を、通年でその価格で売ればいーのでは?
と拙速に考えてしまうけど、マーケティング上、そうはいかないのでしょう。季節はじめに正規価格でも買う人に売って、残ったら10%引きして、それでも残ったら半額にして、利益を出る。はじめから、そうした売り方を見込んで、その上で儲けが出るように品づくりをしている。それがビジネス。それも分かる。でもね。
洋服にとっても幸せなのは、「そのままの価値(正規の価格)」で欲しいと思って身銭を切った、そんな誠実な消費者に、たくさん着てもらって愛情を注いでもらうことなんじゃない?
そんな価値に重きを置く人は、やっぱり少なからずいて、
だからこそ高品質な定番品を通年で値引きせずに販売する「ソージュ」
みたいなブランドが現れてきているのかなと思う↓
「洋服を買うこと」は、楽しい行為でありたいから。
そのために、私はやっぱり、セールとは一定の距離を置いていたいな、と思うのです。