「バランスが良い」というのは、どういう状態を指すのでしょうか。
栄養バランスの良い食事。バランスの取れた人間関係。仕事と私生活のバランス。
確かに、こういったバランスを意識して生活することは、心と体の健康を保つことにつながりそうです。
「バランスをとる」というのは、健やかな暮らしの土台ともいえるのかもしれません。
でも。
全くバランスが取れていない、なにか特定の物事に「非常に偏る」ことも、それはそれでスリリングで面白いことだったり、すると思うのです。
定時で仕事をあがり、家に帰って手料理をつくり、夜はコーヒーをのみながら映画を見る日々もそれはそれで楽しい。
だけど時々、なにかに取り付かれたように一つの物事に没頭する時期があって、寝食も忘れてそれに夢中になる日々が、私はわりと好き。
ゴールデンウィーク明けから、「仕事しかやってない!」状態の日々がしばらく続き、
久々に「何も予定がない日曜日」。
早起きしてラジオ体操して、トイレ掃除して、シーツも洗って、
朝ごはんに娘が握ってくれたおにぎりを食べて、忘れかけていた自動車税を納入して、
紅茶のみながら新聞読んで、シンクを磨いてスポンジを取り替えて。
仕事に偏りすぎた2週間を、午前中にリセットして、これまた久しぶりにブログを更新しています。そして、しみじみ思うことは。
「バランスを取るだけが、人生じゃない」ってこと。
家事、子育て、仕事、趣味。
全部を「等分に」「そこそこ」「バランス良く」こなすことを目指さなくても、いーんじゃない? ってこと。
仕事に没頭すべきときは、家事を外注したっていい。
子育てしたい!ってときは、仕事を休んだっていい。
食費をぎりぎりまで切り詰めて、その分のお金を趣味につぎ込んだって、いい。
体を壊さないように、偏りを「リセット」するための休日を挟みながら。
「これをやらなきゃ」「あれをやるべき」といった義務感よりも、
「これが好き!」「あれをやりたい!」に偏った、「前向きなバランスの悪さ」を、楽しみたい。
持ち物も、時間という資源の使い方も。
誰かの決めた「バランスの良さ」なんかより、自分の「好き」を最大限優先したい。
そして、愉快な人生を。