仕事に行くのが億劫な日。そっと背中を押してくれるのは、お気に入りの洋服だけが整然と収まった、小さくて完璧なクローゼットだと思う。
自分の腕の長さに合わせて袖丈を調節した、「友達」みたいなジャケットを羽織れば、丸まった背中がしゃんと伸びる気がする。
身にまとったときに元気になれる、「パワー」のある洋服がほしい。
数は少なくても、ままならない日々を背骨のように支えてくれる、そんなクローゼットがほしい。
まだ外は冬の寒さだけれど、あたたかい日差しを感じる日も増えてきて、
春の気配を感じ始めた今日このごろ。
クローゼットの見直しに、取り掛かりました。
現在、手持ちの服は44着。
夏服、冬服のすべてとコート3枚、冠婚葬祭用のブラックフォーマルを含みます。
1枚1枚、手に取って。
「取れないシミや傷はないか」「次のシーズンも着たいと思えるか」。
そんな基準で選別。
結果、16枚の洋服を、手放すことにしました。
2019年11月に購入した、スピックアンドスパンの厚手パーカーにも、さようなら。
購入価格は1万1487円。
着用回数は、1年3か月の間に、48回。
「着用単価」は、239円。
真夏以外は、ほぼ毎週末このパーカーを着て過ごしていた。
カジュアルなアイテムだけど、厚手で上品な雰囲気もあって、お気に入りの1着だった。
たくさん着たからこそ、傷みも目立ってくる。
毛羽立ちやシミ、生地のへたり。
こうした「服の疲労感」は、洗濯では取り除くことができない。
たくさん「パワー」をくれて、ありがとう。
感謝の気持ちを込めて、さよならします。
このほか、トップス8枚、ジャケット1枚、カーディガン1枚、コート1枚、ボトムス3枚、ワンピース1枚を手放した。
計16着が去り、28着となったクローゼットのなかは、すかすか。
息を吸って吐くように、手放したら「次の洋服」がほしくなってくる。
新しい服には、やっぱり「おろしたて」のパワーがある。
ぱりっとした生地の感じ。まっさらな香り。清潔感。
春はもうすぐ。
自分の「いま」に寄り添ってくれる、友達みたいな洋服を選ぼう。